伝えるためのフレームワーク3選

はじめに

社会人になりたての頃にとても苦労したのが、「説明をする」ということです。自分の頭ではわかっていることを、いざ上長に説明しようとするとどこから説明していいのかわからず冷や汗が止まらなかったのをよく覚えています(笑)

マーケティングに限らずビジネスをしていく中では、改善提案や説明が求められますよね。また、それらをどのように主張し伝えていくか、というのも必要なスキルです。世の中には文章作成に関する技術や考え方が数多くありますが、今回は個人的におすすめの代表的な3つのフレームワークを紹介し、それぞれの特徴を比較した上で、新しい考え方をご提案します。

目次
  1. IRAC(アイラック) :判断型
  2. TAPS(タプス)  :提案型
  3. PREP(プレップ)   :主張型
  4. IRACのススメ
  5. まとめ

1. IRAC(アイラック)

IRACとは、文章作成の技術の1つです。
法律学を勉強した方であれば一度は耳にしたことがあると思いますが、
「Issue・Rule・Application・Conclusion」の4つで構成され、
それぞれの頭文字をとって「IRAC(アイラック)」と呼ばれています。
元々は法律問題の解答作成に用いられる手法であることから、
どのように判断すべきかという要素を含んでいます。

(1) Issue(問題提起)

現在の状況を分析した上で、何がボトルネック(課題・問題)になっているかを明らかにしていきます。

(2) Rule(規範定立)

明らかになった課題・問題に対して、どのような解決策があるかを提示します。

(3) Application(あてはめ)

提示した解決策を、課題・問題に適用した場合に、どのような効果が得られるかなどを論証していきます。

(4) Conclusion(結論)

最後に何をすべきか、どのように判断すべきかをまとめます。

2. TAPS(タプス)

TAPSとは、「To be・As is・Problem・Solution」の4つから構成され、
理想の姿と現状とを比較し、ギャップを起点にしてプレゼンテーションの
構成を考えるという提案型のフレームワークです。

(1) To be(理想)

プレゼンテーションの相手方にとっての理想的な姿を示します。

(2) As is(現状)

理想の姿に対して、現状がどうなっているかを示します。

(3) Problem(問題)

理想と現状の比較で明らかになったギャップと、その原因をまとめます。

(4) Solution(解決策)

前述のギャップを解消するための手段を整理します。

3. PREP(プレップ)

PREPとは、「Point・Reason・Example・Point」の4つから構成され、
言いたいことを無秩序に並べることを避け、相手に伝えたいことを簡潔にまとめるフレームワークです。

(1) Point(結論)

まず最初に、最も伝えたいことは何か(=結論)を整理します。

(2) Reasons(理由)

なぜそのように考えるのかという理由を示していきます。

(3) Example(具体例)

理由を補足するために、具体的なデータや事例を交えて主張の補足します。

(4) Point(結論)

最後に理由と具体例を踏まえて、結論を示します。

4. IRACのススメ

「結局どうしたらいいの?」という問いに対して、「自分はこう考える」という答えを
示すには、IRACは使いやすいフレームワークだと個人的には思いますが、
今回紹介したフレームワークはそれぞれ良さがあるので、場面や状況に応じて
使い分けるというのもまた一つの技術となります。

(1) フレームワークの比較

今回ご紹介した3つのフレームワークを比較すると、それぞれの良いところが見えてきます。

(2) IRACは、TAPSとPREPの“良いとこ取り”

IRACという考え方については、TAPSとPREPの要素をそれぞれ用いて、
問題提起・解決策・適用・結論という構成に並び変えたものといえます。

(3) C-IRACというアレンジ

ただ、実際のビジネスの場面においては「結論から話す」という鉄則が
あります。そこで、IRACをそのまま使うよりも、PREPの応用として
「C-IRAC」という構成をご提案します。

C-IRACとは、結論を問題提起の前に持ってくることで、結論から話すという
大原則に沿った構成で主張を伝えるというものです。

まとめ

  • 判断型の「IRAC」
  • 提案型の「TASP」
  • 主張型の「PREP」
  • ハイブリッド型の「C-IRAC」

フレームワークはそれぞれをうまく使い分けることで、伝え方の幅が広がると思います。
具体的な使い方は別の記事でご紹介します。参考にしていただけると嬉しいです。

なお、このようなフレームワークを活用したオンライントレーニングサービスを提供しております。
実践的なトレーニングをご希望の方は【シャインプレップ】の各サービスをご利用ください。

 

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