5Force(ファイブ・フォース)のフレームワークを用いる目的は、
業界の競争構造を可視化すること。
そして、優位性を持てるポジションをどのように確立するかを
検討することにあります。
業界内の競争要因を明らかにすることで、
その業界の魅力と難点を洗い出し、
競争優位性を確保していく、
あるいは撤退(参入しない)などの選択肢を見出していくことに役立ちます。
- 買い手の交渉力
- 売り手の交渉力
- 業界内の競争
- 新規参入の脅威
- 代替品
①買い手の交渉力
自社のサービスや商品を購入する顧客を買い手として、
顧客のニーズの変化や買い替えなどの要素を検討します。
②売り手の交渉力
この場合、売り手とはサービスを提供する自社のことではなく、
自社のサービスや商品を提供するために用いる部品やツールなどの仕入れ先を意味します。
仕入れ先が自社に与える影響を検討します。
③業界内の競争
端的にいえば「競合の存在の有無」です。
そして競合があるとすればその戦略や動きについての情報をまとめます。
④新規参入の脅威
行政の許可や免許が必要であることや、
技術力や初期投資に一定の水準が求められるなど、
新規参入のための条件や近年の新規参入者の有無を調査します。
⑤代替品
既に存在する商品やサービスについて、
より低価格での提供やコストをかけずに
製造することができるかどうかを分析して整理します。
まとめ
5Forceは、世界的に有名な経営戦略論の「競争の戦略」(マイケル・ポーター著)において提唱されました。
この本が世に出たのは1980年。
1970年代から1980年代にかけては、米国における製造業の低迷期であったとされる時代。
その後、各社経営改革を実施したのち製造業全体の業績は回復していったわけですが、
そんな時代背景を踏まえてこの理論を鑑みると、理論が実務に及ぼす影響の大きさを感じます。
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