以前、ホーチミンのお気に入りのカフェをご紹介しました。
私のお気に入り「Three O'clock」で感じた自由度の高さとホスピタリティについて記そうと思いますが、
端的に言えばすなわちそれらは、ベトナムの方の思いやりと優しさです。
ある天気の良い日にこのカフェに行ったときのことです。
その日は正午過ぎに行ったのですが、席が東側の窓際の席のみ空いてるという状況でした。
窓際にはコンセントがあったため、仕事をするのに不都合はないと思い、
その席に座ったのですが、
なかなか日当たりが良く、涼しいはずの店内で汗ばむほどでした(笑)
そんな時、一人のカフェの店員さんが声をかけてくれて、机の位置を日が当たらない場所に動かしてくれたんです。
「机と椅子って、動かしていいんだ」
と驚きました。
確かに動かしてはいけないという決まりはないはずですが、
なんとなく動かしてはいけないと思い込んでいますよね。
日本ではあまり椅子と机を自分の都合のいい場所に移動させるということをしないでしょう。
自分の発想の乏しさへの恥ずかしさを感じたと同時に、この自由度の高さに驚いた次第です。
そして、この店員さんへのリスペクトも忘れてはいけません。
彼らからしたら外国人ですから、上手く意思疎通ができるかどうかわからないという不安もあったでしょう。
そんな中でも笑顔で気さくに声をかけてくれて、快適に過ごせるように気を使ってくれたわけです。
逆の立場で私がそれができたかどうか。
日当たりのいい場所に座っているお客さんが、実はあまりに強い日差しで暑く感じているから、机の位置を日陰に寄せようと思えるかどうか。
私には自信がありません。
彼は私にとって非常に大切な“気づき”を教えてくれました。
そして、益々このカフェが好きになりました。